私たちが毎日自然にしていることの一つに「入浴」がありますね。お出かけしたくてもお出かけしにくい社会情勢であったり、運動機会が減りストレスを以前より感じる方が多くいるのではないでしょうか。
入浴剤を使うだけで”生活の質が上がる!”そんな素敵な入浴剤について細かく説明をしていきますね。
そもそも、入浴剤ってどんな効果があるの?

「入浴剤」小さいころから自然に耳にしている言葉ですが、効果について意外と知らない人も多いのではないでしょうか?大きく分けると入浴剤の効果は以下の様になります。
- 温浴効果(身体を温める、傷みを緩和する)※医薬部外品としての効果
- 清浄効果(汚れを落とし皮膚を綺麗にする、皮膚をすこやかに保つ)※化粧品としての効果
といった効果があります。入浴剤の大まかな効果は上記になりますが、いろいろな種類がありますよね。
例えば、シュワシュワとした炭酸系の入浴剤もあれば、サラサラの水に溶けやすいタイプの入浴剤もあり、ミルクの様な柔らかめの入浴剤もあります。
入浴剤にはたくさん種類がありますので、次にそれぞれの効果や効能について解説していきます!
入浴剤の簡単な種類と効能まとめ
各入浴剤の種類ごとに簡単な特徴をまとめてみました。
種類 | 主な成分 | タイプ |
無機塩類系 | 無機塩類が主成分、その他成分配合 | 粉や顆粒状のもの |
炭酸ガス系 | 炭酸ナトリウム等と有機酸類の配合 その他成分配合 | 錠剤や粒状のもの |
生薬系 | 生薬を刻んだものと、生薬エキスを抽出して無機塩類とくみあわせたもの | 粉、顆粒状、液体、生薬を刻んだもの |
清涼系 | 無機塩類系や炭酸ガス系を基とし、清涼成分を配合 | 粉や錠剤 |
スキンケア系 | 無機塩類系などに保湿成分を含む | 液体や粉末 |
酵素系 | 酵素が配合され無機塩類系との組み合わせが多い | 粉末や顆粒状 |
この表だけを見てもさっぱりわかりませんよね。それぞれの言葉の意味も含めて次に詳しく解説していきます。
無機塩類系の入浴剤の特徴
無機塩類系入浴剤は、無機塩類という言葉がイメージしにくくさせますが、一言解説をすると”塩”を表します。塩と想像すると親近感がわきますね。
効能について。無機塩類系の入浴剤は「硫酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム(重曹)、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム等」が主成分となっており、その効果の特徴は「塩類が皮膚表面で膜を形成するために、入浴後の保温効果が高まる」ことにあります。
硫酸ナトリウムは皮下組織の賦活作用(機能を活発にさせる)があり、皮膚トラブル(ヒビ、あかぎれ、あせも等)の予防効果もある様です。
また、炭酸水素ナトリウム(重曹)は石鹸と似た効果があり、皮膚の汚れを浮かし清浄する効果があります。
無機塩類系のポイント
入浴後のポカポカとした感覚が好きな人にオススメ。
炭酸ガス系の入浴剤の特徴
炭酸ガス系入浴剤は、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等とコハク酸、リンゴ酸等を組み合わせたものになります。
お風呂に入れると”シュワシュワッ”とした肌感がある入浴剤です。炭酸ガスには血管を拡げる効果があります。入浴剤を浴槽にいれると炭酸ガスがお湯に充満し、皮膚から炭酸ガスが吸収されます。炭酸ガスにより血管が拡がることで血液の流れる量が増え、結果として新陳代謝の促進や疲労・疼痛の緩和につながります。
また、炭酸ガスが皮膚表面につくことで、入浴剤が身体に効いているといった視覚的な刺激でリラックスできることにつながるとも言えます。血管が拡がることで血圧が下がることも予想されますが、もともと高血圧の方が入浴のみで血圧コントロールをすることは難しいため、血圧については入浴剤に頼るのではなくお近くの医師に相談しましょう。
炭酸ガス系のポイント
シュワシュワとした感覚を楽しみながら、指先・足先への血流量が増え代謝の亢進、疲労・疼痛緩和効果がある。
生薬系の入浴剤の特徴
生薬系入浴剤は、「天然にある薬効を有する産物」を用いた薬の総称をいいます。漢方などでよく耳にすることがありますよね。
身体への作用メカニズムは完全に解明されていませんが、これには理由があります。
それは、生薬が含有する成分が複数あり、それぞれが複合的に作用するため科学的分析が難しいからといわれています。ただし、効果がないものや副作用が強いものは歴史の中で淘汰されてきているようであり、今も残っている生薬には効き目があると考えられています。
生薬系の入浴剤は、生薬成分と香りが特徴です。効能として、血行促進作用(トウキ、センキュウ、チンピ、トウガラシ等)や香りによるリラックス効果が挙げられます。
生薬系のポイント
温浴効果が高まり、肩こりや腰痛といった身体の冷えからくる不調を整える。
清涼系の入浴剤の特徴
清涼系入浴剤は、クールな冷え感を想像しますよね。湯舟に浸かるのにスッキリ?といった疑問もありますが、お風呂後に汗をかきたくない方にオススメ。
夏場は湯舟に浸かると汗をたくさんかくからシャワーで済ませるという方が多いのではないでしょうか。しかし、そんな夏場はエアコンの冷房を使って身体が冷えやすくなり自律神経が乱れやすい季節となります。そのため、自律神経を整えるためにも湯舟に入ることを意識しましょう。
主な成分は炭酸ガス系・無機塩類系と変わりないですが、清涼成分(メントール等)が配合されているために、お風呂上りがさっぱりとした気分爽快な感覚になります。メントールが配合されているだけですので、お湯の温度が下がるといったこともありません。
※メントール成分は、クーラーや扇風機などで清涼感を増すことができますが、なるべくお風呂上りはクーラーや扇風機には当たらないようにしましょう。体表温度だけ下がり、深部温度は高い状態が続くことで汗をかくけど汗腺が閉まって汗を排泄できないことになります。このことで、体臭が強くなってしまうこともあるようです。また、自律神経を整える目的でも室温で過ごすことをお勧めします。
清涼系のポイント
お風呂後の汗をなるべくかきたくない方やスッキリとした清涼感が好きな方におすすめ。
→清涼系のおすすめ入浴剤10選»
スキンケア系の入浴剤の特徴
スキンケア系入浴剤は、保湿成分が含まれている入浴剤のことをいいます。
保湿成分(ミネラルオイル、植物エキス、スクワラン、エステル油等)を主に配合したもので液体や粉状、錠剤のタイプがあります。
入浴中に入浴剤に含まれる保湿成分を皮膚から吸収することで、スキンケアを行うことができます。乾燥した時には保湿クリームを肌に塗り乾燥を予防することが多くありますが、入浴中は角質層も柔らかくなり保湿剤が浸透しやすい状況になります。そのため、入浴後にお肌がしっとりしやすくなるといった効果があります。
スキンケア系のポイント
乾燥肌に困っている方やしっとり肌になりたい人におすすめ。
→スキンケア系のおすすめ入浴剤10選»
酵素系の入浴剤の特徴
酵素系入浴剤は、汗をたくさん掻く人や体臭が気になる人におすすめ。
酵素は、物質を違う物質へ分解し変化させる働きがあります。酵素(タンパク質分解酵素、パパイン等)と無機塩類と組み合わされた入浴剤を酵素系入浴剤といいます。
酵素は人間の身体の中や、微生物、植物などの中で作られます。デンプンやタンパク質などを分解し、洗浄効果や消化効果を持っています。皮膚についた汚れ(皮脂など)を入浴するだけで優しく落としてくれる入浴剤となります。
酵素系入浴剤のポイント
汗をたくさん掻く人、体臭が気になる人におすすめ。
→酵素系のおすすめ入浴剤10選
ここまでは一般的な入浴剤について解説をしましたがここからは 入浴剤ではあるけどちょっと違うものも紹介したいと思います↓
入浴剤とは少し異なる「バスソルト」
続いて、少しお洒落なイメージのある「バスソルト」についてお話します。バスソルト=Bath(浴槽) salts(塩)といった感じで、浴槽に入れる塩のことをいいます。バスソルトの簡単な効能は以下になります。
- 温浴効果
- 発汗作用によるデトックス効果
- 香りによるリラックス効果
上記に加えて、容器がお洒落なものが多いことや香りの種類が豊富なことが挙げられます。そんなバスソルトには天然塩のバスソルトと硫酸マグネシウムが原料のバスソルトの2つの種類があります。
天然塩のバスソルトの特徴
天然塩のバスソルトは、天然から採れる塩を使用するバスソルトのことをいいます。塩分濃度のすごく高い死海の塩やヒマラヤ岩塩を使用することが多いみたいです。
成分は塩化ナトリウムが主成分となりますが、天然塩のため産地によりその他ミネラルも含んでいるものもあるようです。
死海の塩は、保湿性が高いといわれている塩化マグネシウムが豊富に含まれています。
天然塩バスソルトのポイント
容器がお洒落なものがおおく、インスタ映えします。また、温浴効果や保湿効果もあるためお洒落な入浴アイテムとしておすすめです。
→天然塩のバスソルトのおすすめ入浴剤10選»
硫酸マグネシウムが原料のバスソルトの特徴
硫酸マグネシウムを原料としたバスソルトのことを「エプソムソルト」といいます。イギリスのエプソムというところで発見され、見た目が塩に似ていたためにエプソムソルトといわれるようになったみたいです。上の写真をみても、とても塩に似ていますよね。
そんなエプソムソルトは欧米の一般家庭ではよく使用される様です。マグネシウムは肌の細胞分裂を助ける効果があるとされており、肌を整える、肌荒れや乾燥を防ぐといった効能があります。
硫酸マグネシウムのバスソルトのポイント
入浴しながら美肌を目指したい人におすすめ。
→硫酸マグネシウムバスソルトのおすすめ入浴剤10選»
入浴剤とバスソルトの違いについて
入浴剤もバスソルト、どちらも湯舟に入れて楽しむアイテムですよね。それぞれの違いについて簡単に説明します。
冒頭で少し触れていますが、入浴剤の効果は下記のとおりです。
- 温浴効果(身体を温める、傷みを緩和する)医薬部外品としての効果
- 清浄効果(汚れを落とし皮膚を綺麗にする、皮膚をすこやかに保つ)化粧品としての効果
法律上での違いにより、入浴剤とバスソルトは分類されています。
それぞれを分類する法律は「医薬品医療機器等法(改正薬事法)」で、この法律では入浴剤は「医薬部外品」に該当し、バスソルトは「化粧品もしくは雑貨品」に分類されます。
医薬部外品である入浴剤には神経痛や腰痛、あせもなどに一定の効能があると定められています。バスソルトは化粧品(身体を綺麗にし皮膚をすこやかに保つ)としての効果のみ認められているといった違いがあります。
シュワシュワと発砲する固形入浴剤「バスボム」
続いてご紹介するアイテムは「バスボム」です。
バスフィズといわれることもある様ですが、これは湯舟に入れることで炭酸ガスが生じじ、シュワシュワとした肌触りとバスボムに交じっている香りを楽しむことができるお風呂アイテムです。丸い形をしたものが基本ですが、少しユニークな形をしたものもあります。
重曹とクエン酸を中心に作られており、水に入ったときに化学反応が生じ、泡(二酸化炭素)が発生します。様々な色や香りのバスボムがあり、自分の好みに合ったバスボムを見つけることを楽しむこともできます。女性に人気のあるアイテムです。
バスボムのポイント
色々な色や香りを楽しむことができるバスボム。選ぶときも楽しく、入浴を色鮮やかにしてくれる素敵なアイテムです。
→おすすめのバスボム10選»
まとめ
今回は入浴剤の種類や、お洒落な入浴アイテムをご紹介しました。
わたしも実際にバスソルトやバスボムなどを購入し入浴していますが、入浴することが楽しさや癒しにつながっている感覚があります。
ただ湯舟に浸かるよりも、好きな香りや色に包まれる入浴をすると「入浴が楽しく、且つ身体を整えることができる」メリットを感じます。
みなさんも、自分にあった入浴剤を選び、生活の質を向上させていきましょう!